Profile / プロフィール

勅使川原三郎
勅使川原三郎

クラシックバレエを学んだ後、1981年より独自の創作活動を開始。1985年、宮田佳と共にKARASを結成し、既存のダンスの枠組みではとらえられない新しい表現を追及。類まれな造形感覚を持って舞台美術、照明デザイン、衣装、音楽構成も自ら手掛ける。光・音・空気・身体によって空間を質的に変化させ創造される、かつてない独創的な舞台作品は、ダンス界にとどまらず、あらゆるアートシーンに衝撃を与えるとともに高く評価され、国内のみならず欧米他、諸外国の主要なフェスティバルおよび劇場の招きにより多数の公演を行う。

 

自身のソロ作品、KARASとのグループ作品創作の他にも、パリオペラ座バレエ団などヨーロッパの一流バレエ団からの依頼で作品を創作。日本人振付家として初めての快挙であると同時に、世界的先駆者となっている。

 

また勅使川原の作り出す複合的な、高い美意識に包まれた世界観は各界で注目されており、2010年にはイタリアベニスのフェニーチェ劇場の依頼により、オペラ「Dido and Aeneas」,2011年にはエクサン・プロヴァンスフェスティバルの招待でオペラ「Acis and Galatea」などを演出。造形美術家としても、日本、ドイツ、フランス、イギリス、オーストリア、などに招聘され、インスタレーション作品の創作、展示を行なっている。

 

また、既成の枠におさまらない実験的映像作品の創作にも意欲的に取り組んでいる。2009年にはシドニーのicinema ( centre for interactive cinema research )とのコラボレーション研究の結果3D映像インスタレーション Double Districtを上海、フランスにて発表。2次元の映像に関しても、自らで撮影のみならず編集も手がけ、映像としての身体とその動きの新たな可能性を切り開き、全く次元の違う身体表現の世界を作り出し続けている。

 

またダンス教育に関しても独自の理念をもち、KARAS創設以前より常に継続してワークショップを行い、現在に至るまで国内外で若手ダンサーの育成に力を注ぐ。2008年4月に、新国立劇場・富山市オーバードホール・まつもと市民芸術館の3館で10代のダンサー達と共に1年間のワークショップを行い、創作した作品「空気のダンス」を上演し、勅使川原のダンス・メソッドの確かさが高評を得たばかりである。現在はこのプロジェクトで育った若いダンサーの数名がカンパニーの一員として国内外での公演活動に参加しながら、その身体メソッドを継承し続けている。

海外では1995年にはロンドンで1年間に及ぶ若者のための教育プロジェクトS.T.E.P.(Saburo Teshigawara Education Project)を設立、1999~2000年にはS.T.E.P.2000を発足しロンドンとヘルシンキの共同企画公演「Flower Eyes」へと展開した。ここでもやはりワークショップに重きをおき、1年かけての準備がそれぞれにおいて行なわれている。

その他、ローレックス メントー&プロトジェ アートプログラムのメントー(指導者)を委託され、1年間(2004~2005年)に渡り若手芸術家育成支援事業に関わった。

 

2006年度から2013年度は立教大学現代心理学部映像身体学科において、また2014年度からは、多摩美術大学美術学部演劇舞踊デザイン学科の教授として教育現場における新世代との創造活動にも熱い意欲を注いでいる。
その他にも執筆活動を行うなど、芸術表現の様々な局面で常に新たな可能性を切り開いていくアーティストとして、国際的な注目を集めている。

佐東利穂子
佐東利穂子

1995年からKARASワークショップに参加。1996年より勅使川原三郎振付の全グループ作品に出演。勅使川原作品のソリストとして国際的に活躍し、各国で熱狂的な反応を巻き起こしている。

 

2005年ローマ初演の「Scream and Whisper」で仏・伊のダンス雑誌「Ballet2000」の2005年度年間最優秀ダンサー賞、『消息』で、2007年度日本ダンスフォーラム賞、2012年には第40回レオニード・マシーン賞を受賞。

「横浜トリエンナーレ2008」では、ガラスの破片の敷き詰められたインスタレーションの中で5時間ぶっ通しのパフォーマンスを敢行。刃物のような鋭利さから、空間に溶け入るような感覚まで、質感を自在に変化させる佐東のダンスは、身体空間の新たな次元を切り開く芸術表現として注目を集めている。

 

勅使川原作品の振付・演出助手も務めており、KARAS作品のみならず、「AIR」(パリ・オペラ座バレエ団)等の勅使川原の他舞踊団への振付作品でもダンス・ミストレスの役割を担っている。

 

また、勅使川原の教育プロジェクト「空気のダンス」、S.T.E.P.(Saburo Teshigawara Education Project)、ニューカッスルでのKARASサマー・セミナー他でワークショップを行うなど、青少年のダンス教育にも積極的に取り組んでいる。