勅使川原三郎ダンス・メソッドによるワークショップ
2022年6月の開講スケジュール
カラス アパラタスでの6月のワークショップの開講スケジュールをお知らせします。
ひきつづき感染症対策をしながら、事前予約制で開講しています。
勅使川原三郎ダンス・メソッドによるワークショップは、身体を通した新鮮な発見の場です。
音楽に溶け、呼吸を緩め、自由自在な身体を自分のものにしましょう。
《お問い合わせ》
メール:workshop@st-karas.com
電話:03-6276-9136
受講者は随時募集中。体験受講も受付ています。(1回限り)
お気軽にお問い合わせください。
詳しくは、カラス・アパラタスのページでもご紹介しています。
オペラ『オルフェオとエウリディーチェ』
初日が明けました!
オペラ『オルフェオとエウリディーチェ』美しい舞台上の様子がさまざまな媒体で紹介されています。
あと残り2公演
美しく壮大な舞台をぜひ劇場でご覧ください。
〈 ぶらあぼ 〉
勅使川原三郎×鈴木優人が贈る、新国立劇場オペラ《オルフェオとエウリディーチェ》が開幕
〈 チャコットダンスキューブ 〉
勅使川原三郎演出のオペラ『オルフェオとエウリディーチェ』ゲネプロレポート
〈 SPICE 〉
新国立劇場でグルックの《オルフェオとエウリディーチェ》が開幕~男女の葛藤を描いた究極のオペラ【ゲネプロ・レポート】
〈 美術展ナビ 〉
美声と舞踊の共演 バロック・オペラの名作「オルフェオとエウリディーチェ」新国立劇場
オペラ『オルフェオとエウリディーチェ』
パリでのリハーサルの模様を公開
勅使川原三郎と佐東利穂子は、連日、新国立劇場での『オルフェオとエウリディーチェ』のリハーサルを進めています。
詳しいリハーサルの様子は劇場WEBサイトや、劇場SNSでも公開されており、
ソリストの皆さんに演出を手がける勅使川原や、佐東利穂子の踊る姿も見ることができます!
▷ オペラ『オルフェオとエウリディーチェ』リハーサル進行中
また、このオペラには佐東と共にダンサーとしてハンブルク バレエのアレクサンドル・リアブコが出演します。
3月には幾度かリモートでのリハーサルを重ね、4月にはパリでもリハーサルが行われました。まもなく来日、劇場で進んでいる稽古に参加します。
どうぞご期待ください。
リハーサルは、先日4月のパリで行われた『平均律クラヴィーア曲集』公演直前に行われました。
オペラ『オルフェオとエウリディーチェ』チケットのご購入はこちらから
*席種によっては残りわずかとなってきています。ぜひお早めにお買い求めください。
新国立劇場 オペラ『オルフェオとエウリディーチェ』
リハーサルが進んでいます!
5/19,21,22に新国立劇場で上演されるオペラ『オルフェオとエウリディーチェ』のリハーサルの様子が劇場のWEBサイトにて紹介されています。
指揮者の鈴木雅人さんや、ソリストの皆さん、そしてダンサー達と共にリハーサルが進んでいる様子が写真から伺えます。
下記URLよりご覧いただけます。ぜひご一読ください。
*オペラ『オルフェオとエウリディーチェ』リハーサルが始まりました。
勅使川原三郎ダンス・メソッドによるワークショップ
2022年5月の開講スケジュール
カラス アパラタスでの5月のワークショップの開講スケジュールをお知らせします。
ひきつづき感染症対策をしながら、事前予約制で開講しています。
勅使川原三郎ダンス・メソッドによるワークショップは、身体を通した新鮮な発見の場です。
音楽に溶け、呼吸を緩め、自由自在な身体を自分のものにしましょう。
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メール:workshop@st-karas.com
電話:03-6276-9136
受講者は随時募集中。体験受講も受付ています。(1回限り)
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詳しくは、カラス・アパラタスのページでもご紹介しています。
新国立劇場 オペラ『オルフェオとエウリディーチェ』
チケット発売中
オペラ『オルフェオとエウリディーチェ』はチケットが発売となりました。
勅使川原三郎が演出を手がけ、佐東利穂子が出演します。
先日の『平均律クラヴィーア曲集』を終え帰国した2人は創作を進めています。
どうぞご期待ください。
クリストフ・ヴィリバルト・グルック
「オルフェオとエウリディーチェ」
【演出・振付・美術・衣裳・照明】勅使川原三郎
【アーティスティックコラボレーター】佐東利穂子
【指 揮】鈴木優人
出演
【エウリディーチェ】ヴァルダ・ウィルソン
【オルフェオ】ローレンス・ザッゾ
【アモーレ】三宅理恵
ダンス:佐東利穂子、アレクサンドル・リアブコ、他
【合 唱】新国立劇場合唱団
【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団
公演日程
2022年 5月19日(木)19:00
2022年 5月21日(土)14:00
2022年 5月22日(日)14:00
劇場 新国立劇場 オペラパレス
*公演に関する詳細は新国立劇場WEBサイト
にてご確認ください。
また、公演に関するお問い合わせも新国立劇場へお願い致します。
〈掲載情報〉『ペトルーシュカ』
アップデイトダンスNo.92『ペトルーシュカ 』が、メルキュール・デザール の2022年4月のArts Reviewのコーナーに掲載されました。執筆は言水ヘリオさんです。
下記URLより全文がご一読いただけます。
ぜひご一読ください。
▶︎http://mercuredesarts.com/2022/04/14/update_dance_no-92-petrochka
パリでの「平均律クラヴィーア曲集」公演が終演!
〈掲載情報〉『ペトルーシュカ』
〈掲載情報〉『踊るうた2』
日本照明家協会誌
Blog更新
フランス・パリでは勅使川原三郎と佐東利穂子が「The Well-tempered」のリハーサルを始めました。エマール氏の演奏と共に、新たに生まれ変わる本作を準備中の勅使川原がBlogを更新。ぜひご一読ください。
▶︎早春のパリ、ポスターの前で
「The Well-tempered」フランス パリ公演
ピアニストのピエール=ローラン・エマール氏との共演でバッハ作曲の平均律を上演します。
photo by Akihito Abe
「The Well-tempered」
振付, ダンス 勅使川原三郎、佐東利穂子
ピアノ ピエール=ローラン・エマール
[劇場] Philharmonie de paris
[日程] 2022年4月12日、13日、14日
*フィルハーモニー ド パリ『The Well-tempered』公演ページ
勅使川原三郎ダンス・メソッドによるワークショップ
2022年4月の開講スケジュール
カラス アパラタスでは4月のワークショップが開講します。
ひきつづき感染症対策をしながら、事前予約制で開講しています。
勅使川原三郎ダンス・メソッドによるワークショップは、身体を通した新鮮な発見の場です。
音楽に溶け、呼吸を緩め、自由自在な身体を自分のものにしましょう。
《お問い合わせ》
メール:workshop@st-karas.com
電話:03-6276-9136
受講者は随時募集中。体験受講も受付ています。(1回限り)
お気軽にお問い合わせください。
詳しくは、カラス・アパラタスのページでもご紹介しています。
『ペトルーシュカ』
ご来場のお礼
『ペトルーシュカ』
後半4公演は3/31より開幕です!
『ペトルーシュカ』
初日があけました
アップデイトダンスNo.92「ペトルーシュカ」本日初日の幕があきました。
公演は4/3(日)まで続きます。
まだどの日もご予約いただけますので、どうぞお誘い合わせの上ご来場くださいませ。
『ペトルーシュカ』フォーム予約
『ペトルーシュカ』
開幕直前の勅使川原からのコメント
いよいよ明日3/25(金)から上演の『ペトルーシュカ』
アパラタスにてリハーサル中の勅使川原をブログにてご紹介しています。
ぜひご一読ください。
https://www.st-karas.com/blog/
アップデイトダンス No.92『ペトルーシュカ』
日程:3月25日(金)ー4月3日(日)
劇場:カラス アパラタス B2ホール
『ペトルーシュカ』フォーム予約
『ペトルーシュカ』
佐東利穂子よりテキスト
創作中の佐東利穂子より、テキストが届きました。
「ペトルーシュカ」について
複雑で力強いストラヴィンスキーの楽曲が、
勅使川原三郎氏の手によってさらに入り組んだ迷路のように編まれていく。
その中に迷い込んだペトルーシュカが、そして踊り子がどう変貌していくのか、
まだまだ先が見えない終わりのない物語が、待ち受けています。
少しの怖れとそれに勝る好奇心をもってその中に足を踏み入れようとしています。
佐東利穂子
アップデイトダンス No.92『ペトルーシュカ』
日程:3月25日(金)ー4月3日(日)
劇場:カラス アパラタス B2ホール
『ペトルーシュカ』フォーム予約
photo by Akihito Abe
『ペレアスとメリザンド-デュエット版-』
作品ページにレビューを掲載
昨年、愛知県芸術劇場にて上演した『ペレアスとメリザンド-デュエット版-』(クロードドビュッシー作曲)ページに、レビューを公開しました。
▶︎愛知県芸術文化センター情報誌 AAC vol.108
「不変の愛を鮮やかに描いた出色の新作初演」高橋森彦 氏
〈掲載情報〉『子供の情景』
Mercure des Arts
2月に上演したアップデイトダンスNo.91『子供の情景』のレビューが、
ウェブ音楽批評誌Mercure des Artsに掲載されました。
執筆は瀬戸井厚子さんです。
WEBより全文をご覧いただけます。ぜひご一読ください。
Pick Up (2022/3/15) |アップデイトダンスNo.91|瀬戸井厚子
『ペトルーシュカ』
勅使川原三郎の創作メモを公開
アパラタスより、『ペトルーシュカ』創作メモを公開します。
公演は3/25(金)より開幕。皆様のご来場をお待ちしています。
https://www.st-karas.com/blog/
アップデイトダンス No.92『ペトルーシュカ』
日程:3月25日(金)ー4月3日(日)
劇場:カラス アパラタス B2ホール
『ペトルーシュカ』フォーム予約
『ペトルーシュカ』ご予約受付中
2017年にアップデイトダンスNo.46としてアパラタス初演。
ストラヴィンスキーとバレエリュスによる歴史的作品を基に、
勅使川原三郎と佐東利穂子が独自に創作するダンス版『ペトルーシュカ』です。
作品の最新のイメージ写真を公開。
現在ご予約受付中です。
アップデイトダンス No.92『ペトルーシュカ』
日程:3月25日(金)ー4月3日(日)
劇場:カラス アパラタス B2ホール
『ペトルーシュカ』フォーム予約
『ガドルフの百合』
作品ページ公開
『ガドルフの百合』(宮沢賢治 原作)新書館ダンスマガジン2022年3月号に掲載の公演レポート
「舞踊という文芸批評」全文をWEBサイトに公開しました。執筆は三浦雅士さんです。
▶︎『ガドルフの百合』作品ページ
https://st-karas.com/works_jp/gadlfslily/
愛知県芸術劇場にて
『風の又三郎』リハーサル
先日、勅使川原三郎と佐東利穂子は愛知県芸術劇場にて『風の又三郎』の稽古を行いました。
また新たにダンサーを募集し、東海圏のバレエダンサーの皆さんと共に
9月の上演に向け創作、稽古がつづきます。
初演の写真と、小島祐未子さんのレビューはこちらからご覧いただけます
https://www.st-karas.com/works_jp/matasaburo_of_thewind/
『The Well-tempered』パリ公演
アパラタスのアップデイトダンスではこれまで3度に渡り上演してきたバッハの平均律クラヴィーア曲集を踊る本作。
4月のフランス フィルハーモニードパリでは、ピアニストのピエール=ローラン・エマール氏の生演奏での共演によって上演されます。
劇場 Philharmonie de paris
日程 4/12, 13, 14
*フィルハーモニー ド パリ『The Well-tempered』公演ページ
photo by Akihito Abe
ご予約受付中
『ペトルーシュカ』
ストラヴィンスキー作曲
カラス アパラタスの3月のアップデイトダンスは『ペトルーシュカ』。
2017年にアップデイトダンスで初演した本作を、改作初演します。
今夏には、勅使川原三郎が金獅子賞を受賞したヴェネツィア ビエンナーレ・ダンツァにて、
フェスティバルのオープニングで上演される予定の本作。
アパラタスでの公演を、ぜひお見逃しなく。
[公演概要]
アップデイトダンス No.92『ペトルーシュカ』
日程:3月25日(金)ー4月3日(日)
劇場:カラス アパラタス B2ホール
『ペトルーシュカ』フォーム予約
〈掲載情報〉
オペラ「オルフェオとエウリディーチェ」
5月の新国立劇場でのオペラ『オルフェオとエウリディーチェ』
勅使川原三郎が演出し、佐東利穂子が出演します。
劇場の会員情報誌The Atre 3月号にて勅使川原が作品の構想について初めて語りました。
インタビュアーは森岡実穂さんです。
現在、創作が進行している本作に、どうぞご期待ください。
▶︎新国立劇場『オルフェオとエウリディーチェ』公演詳細ページhttps://www.nntt.jac.go.jp/opera/orfeo-ed-euridice/
〈掲載情報〉
WebマガジンONTOMO
音楽の友社運営のWebマガジンONTOMOに、音楽視点でおすすめしたいダンサーとして
勅使川原三郎と佐東利穂子を紹介いただきました。
次回公演はストラヴィンスキー作曲の「ペトルーシュカ」、
そして現在創作が進められている新国立劇場でのオペラ「オルフェオとエウリディーチェ」
今年も音楽に向き合う創作が続きます。
どうぞご期待ください。
ONTOMO舞踊ライターが選ぶ、音楽視点でおすすめしたいダンサー2022
「子供の情景」
ご来場のお礼
昨日でアップデイトダンスNo.91「子供の情景」全8公演が終演しました。
ご来場いただきました全ての皆様に心よりお礼申し上げます。
今後の公演へもどうぞご期待ください。
ー 次回公演 ー
アップデイトダンスNo.92
「ペトルーシュカ」ストラヴィンスキー作曲
日程:3月25日(金)ー4月3日(日)
劇場:カラス アパラタス B2ホール
アップデイトダンスNo.92「ペトルーシュカ」フォーム予約
「子供の情景」
本日より後半4公演が開幕!
アパラタスで公演中の「子供の情景」は本日より公演再開。来週2/14(月)まで続きます。
ご予約は各回前日24時まで、メールとフォームにて受付ています。
皆様のご来場をお待ちしています!
▷ご予約と詳細
アップデイトダンスNo.91「子供の情景」フォーム予約
「子供の情景」
初日の幕があきました!
公演は来週2/14(月)まで続きます(2/8,9,10が休演日)
ご予約は各回前日24時まで、メールとフォームにて受付ています。
皆様のご来場をお待ちしています。
▷ご予約と詳細
アップデイトダンスNo.91「子供の情景」フォーム予約
「子供の情景」
いよいよ2/4(金)より開幕
勅使川原三郎と佐東利穂子がいま取り組んでいるのは、カラス アパラタスの次回公演『子供の情景』。作曲家シューマンのこと、またそれぞれの子供時代のこと、作品の構想など、さまざまに語り合う二人の対話をお届けします。
──シューマンの「子供の情景」には、どのようなことを感じられていますか。
勅使川原三郎 演奏家にもよりますが、一つひとつ曲を聴いていけば、「子供」の情景というよりも、大人である自分が子供として見るもの、想像したものではないかと思います。あの音楽はどうも子供という感じがしません。子供があの曲調のようにものを考えるとは思えないのです。
佐東利穂子 「子供の情景」とは、Scenes from Childhood。それはまさに大人が言っていることですよね。
勅使川原 子供の頃のこと、という意味でしょう。「子供の情景」は、子供の時の記憶の描写ではなく、大人になった自分が、曲の中に入ってしまったという感じがする。子供の頃を遠くに見る大人の顔をした子供の心が、大小の驚きを丁寧に再現しているようです。でも、単に子供の時の記憶ということではなく、自分がその中に入ってしまった、という感じがある。
全13曲合わせて18分くらいですから、その間にシューマンの別の曲を挟んで、1時間程度の作品にしようと思っています。その面白さは、堂々巡りというか、メリーゴーラウンドのようなもので、ただ、全曲を並べるというのともちょっと違う。まさに「情景」が絡み合って、どんなことが関係していくのかな、と見ていく見方もあるだろうし、その曲から喚起されることを、あるいは別の音楽でやってもいいかもしれない。
──「子供心を描いた、大人のための作品」というシューマンの言葉もあります。
勅使川原 「子供の」というわりに難しく、大人っぽく感じられる音楽です。子供はあんなにゆっくり動かないものでしょう。もっとチャカチャカして、あるいはぼーっとしている。佐東さんは子供の頃はイギリスで過ごして、森の切り株に座っていたと言っていましたが──。
佐東 リスや小鳥がやってきて、お話をしていました。
勅使川原 いまの都会の子供たちとはちょっと違いますよね。時間が長く感じられる。シューマンの頃も、いまの子供たちのようにゲームをしてせわしなく過ごすのとは違って、ゆったりと時間が流れていた。というか、時間とも言えないような「区切りのないところ」にいたのでしょう。「子供の情景」のダンスを創る時には、そういった世界観、時間の感覚が必要だなと思います。
シューマンという作曲家の特徴は、優しくおっとりとしたところにあるように思います。育ちの良さを、肖像画を見ても感じる。「森の情景」や「クライスレリアーナ」という作品もありますが、シューマンのそのおっとりとした、ゆったりとした感じは、人間の葛藤とか哲学的に思考したとかではなく、世界をゆったりと感じる、そういう人だったんじゃないかなと想像させる。我々も、そういうものの捉え方が必要なんじゃないかなと思うのです。
佐東 勅使川原さんは、題材にする音楽、音楽家、芸術家が、どういう人だったかということに興味を持たれます。
勅使川原 どうしてそういう音楽ができるのか、成り立つのかということに近づいていかないと、どうしようもない。でもそれは、想像の世界だからできることであって、昔の人、いまは既にいない人を題材とするからこそ、想像力をより働かせやすいし、面白いなと思う。だから、そういう作品を創るのかもしれない。作曲家にはいろいろな傾向があるから、それを自分の中で探っていくということでもある。
例えば、小箱を覗くような世界観がある。何が入っているのかわからない箱、子供がそれを開けてみると、いろんな色の紙切れが入っている。ピンクや薄緑、名付けようもない色、黄色い紙切れの隅が三角に折られていたりする、意味はわからないのだが、見ていて飽きることはない。
シューマン作曲の「子供の情景」という箱には、様々な情景が現れては消え、次から次へと物や遊び、人々が現れる。これは「見知らぬ国」、これは「鬼ごっこ」だなと想像したのかもしれない。勝手な思いこみは、無限にあります。そのうちの13を選んで並べて、組曲「子供の情景」に仕立てた。大人の顔した子供の、子供の顔した「大人の情景」です。
佐東 そんなこと子供はとくに何も感じていないんじゃないかと思うようなことでも、後になって、大人になってから、そのことは「実はこうだった」と言葉を与えると生き生きとしてくるようなことはいっぱいあると思います。実はあの時、そんなことを感じていた、と言えなかったことが、いまだから生き生きとしてくる、という感覚がある。もうちょっと細かく、そのことに対する自分の気持ちの微妙なところまで言葉にすると、それは決して、ただの思い出話ではない、あるいは記憶だけではないことなのかなと思います。子供の頃の記憶というより、そういう「生きたもの」という感じです。
勅使川原 「生きたもの」だし、子供の時のことがいま、動き始めるというか、あまりよく覚えていないことを大事に大事にしていると、それだけを拡大して近づくことができる。やっぱりこうだったなということが見える。そこには想像力も働く。
佐東 記憶ではないんですよね。記憶って薄れていくものだから。
勅使川原 子供の頃、ぼくはよく空を見ていたのだけれど、その時見ていたものをいま、拡大して見ている。子供の時はこんなに小さいものだったものが、いま拡大して、ああいうところを見ていたんだなと思うことはありますね。それは必ずしも嘘ではないだろうし、そこを区別しないところに芸術家は興味を持つのではないかと思います。
──ところで、先の『オフィーリア』公演中には、ベネチアのビエンナーレダンツァ金獅子賞受賞という大きなニュースがもたらされました。
勅使川原 皆さんと分かち合いたい。それがいちばんでした。自分だけ賞をいただくのは違うと思ったのです。長年やってきたことは、自分一人でやってきたことではないのだから。
佐東 ライフ・タイム・アチーヴメントという賞ですから、パブリックなもので、多くの人たちが自分もそこにいる、という感覚を持ってくれたのではないかと思います。たくさんの方々が喜んでくださったのが印象的でしたね。
勅使川原 それがいちばん嬉しいですね。これまでに関わった人は世界中にいます。ダンスカンパニーでディレクターを務めている人も多いですが、皆さんいつも、「あの時、習ったことは一生忘れない」と言ってくれます。そういう人たちからも多くのお祝いのメールをいただきました。
──7月にはベネチア・ビエンナーレで『ペトルーシュカ』を上演します。
勅使川原 楽しみにしています。海外での他のプロジェクトも進行中です。海外には、このアパラタスでの創作を携えて行くということを、皆さんにぜひ知っていただきたいと思っています。
公演は2/4(金)より開幕です。
ご予約は、各回前日24時までメールとフォームにて受付中。
皆様のご来場をお待ちしています。
▷ご予約と詳細
アップデイトダンスNo.91「子供の情景」フォーム予約
勅使川原三郎ダンス・メソッドによるワークショップ
2022年2月の開講スケジュール
カラス アパラタスでは2月のワークショップが開講中。
ひきつづき感染症対策をしながら、事前予約制で開講しています。
勅使川原三郎ダンス・メソッドによるワークショップは、身体を通した新鮮な発見の場です。
音楽に溶け、呼吸を緩め、自由自在な身体を自分のものにしましょう。
《お問い合わせ》
メール:workshop@st-karas.com
電話:03-6276-9136
受講者は随時募集中。体験受講も受付ています。(1回限り)
お気軽にお問い合わせください。
詳しくは、カラス・アパラタスのページでもご紹介しています。
【2022年2月の開講スケジュール】
水曜 10:30-12:00 : 2月2日、9日、16日、23日
木曜 19:30-21:00:2月17日、24日
土曜 12:00~13:30 : 2月12日*、19日、26日
日曜 10:30-12:00 : 2月13日、20日、27日
*2/12は10:30より開講します
「子供の情景」
勅使川原三郎コメント
カラス アパラタスでの次回公演は、「子供の情景」
シューマンのピアノ曲に着想した新作です
創作中の勅使川原からのコメントをお届けします。
シューマン作曲「子供の情景」は、13の小曲によって構成された、全体が約18分ほどの曲です。
それぞれにタイトルが付いていて、音楽から内容が想像しやすい魅力的な組曲です。
ひとり孤独な雰囲気から快活に遊びまわる子供たちを思い浮かべます。どれも生き生きとした目つきや身体の動きを感じます。
子供の姿が見えるようですが、まるで大人が子供に戻ることもできます。
しかし私のダンス『子供の情景』は、思い出に浸るのではなく、今の「大人の情景」を問いかけます。
ノスタルジー(郷愁)ではない、生き生きしたダンスを作ります。
子供を表す時、背伸びする姿を想像します。大人も背伸びするだろうし、ぐったりとしゃがみこむ時もあるでしょう。
子供の心をもつ?
いや、大人も常に子供の心、純心な感覚で生きているはず。
しかし、いつもきれいでおだやか心の訳がない。激しい感情のぶつかり合いもあるし、自虐的にもなるだろう。
そういう葛藤を含めた「大人の情景」であり、それがダンス『子供の情景』なのです。
音楽は、原曲のピアノ演奏を基調に、他のシューマンの曲を少しとノイズ音楽を挿入して再構成します。
勅使川原三郎
▷ご予約と詳細
アップデイトダンスNo.91「子供の情景」フォーム予約
受賞のお知らせ
ヴェニスのビエンナーレダンツァ2022にて、金獅子賞を勅使川原三郎が受賞しました。
▶︎詳細はこちらよりご覧くださいhttps://www.labiennale.org/en/news/2022-lion-awards-dance
今年7月にはヴェネツィアにて、ストラヴィンスキー作曲の「ペトルーシュカ」を上演致します。本作は2017年にカラス アパラタスでのアップデイトダンスNo.46にて初演、今夏、新たに創作予定です。(3/25よりカラス アパラタスでは上演)
受賞のコメント
2月のアップデイトダンス
ご予約受付開始!
「子供心を描いた大人のための作品」と作曲家、13のテーマが織り込む
ノスタルジーの向こう側の「大人の情景」に変貌するダンスタペストリー
見知らぬ国・不思議なお話・鬼ごっこ・おねだり・満足・重大な出来事・トロイメライ(夢)
暖炉・木馬の騎手・むきになって・怖がらせ・眠りに入る子供・詩人のお話
▷ご予約と詳細
アップデイトダンスNo.91「子供の情景」フォーム予約
「オフィーリア」
前半4回の公演が終演
『オフィーリア』前半4回の公演が終演。
荻窪までご来場いただいた皆様にお礼申し上げます。
11(火)、12(水)に休演を挟み、13日より後半4公演が開幕!
▷残りの日程
1/13木 19時半
1/14金 19時半
1/15土 16時
1/16日 16時
▷ご予約
「オフィーリア」フォーム予約
アパラタス公演中!
1/7〜16まで『オフィーリア』を上演中!
1/11(火)、12(水)は休演日。
『オフィーリア』は、16日(日)まで荻窪・KARASアパラタスにて上演中(11日(火)、12日(水)は休演)。
ご予約は前日24時まで受付中、各日当日券の販売予定あり。
「オフィーリア」フォーム予約
「オフィーリア」
初日の幕があきました!
勅使川原三郎の創作メモより
「ハムレット」について
物語を演劇にする事は、まるで身体内の老廃物を排泄する行為のようだと思えることがある。
ハムレットはいかにも退屈で、語り手は死体嗜好翔症かのように死を多産する。死は日常茶飯事で、また、死がなければ話が終わらない。逆説のようだが、死体嗜好症の作家が扮する男の名をハムレットという、読まれなくては存在しない人間が、読まれる瞬間からおしゃべりする顔に焦点が合わない目つきは暗い宙空に漂う。
あなたが読む速度が地球の回転を速めたり遅くしたり。架空の死を多産する演劇、私にとってダンスは死から生へ向かう態度と言ってもいいのですが、つまり誕生という死の始まりからの夢を形にし瞬時に消し去りたいのです。はたしてハムレットという物、ハムレットという装置は、その反対いかに生を殺し、死を形作るかを企むのでしょうか?
私は率直に思考する。死を殺しつづける装置を作りたいと考えている。それは美しいと思えるのです。空想や夢ではない物として。
勅使川原三郎
アップデイトダンス No.90「オフィーリア」
日程:1月7日(金)ー16日(日)
劇場:カラス アパラタス B2ホール
「オフィーリア」フォーム予約
写真は初日終演直後の勅使川原と佐東
『オフィーリア』は、16日(日)まで
荻窪・アパラタスにて上演中
(11日(火)、12日(水)は休演)
「オフィーリア」
明日より開幕!
今年最初の公演「オフィーリア」は明日より開幕
稽古中の佐東利穂子からのコメントをお届けします。
オフィーリアが水の底からみている、という発想がこの作品の始まり。
弱くて水のように周りの人間や運命に流されるままのオフィーリア。
原作では彼女自身の言葉はほとんど語られず、全てが謎のまま提示されている。
彼女は彼女の内的世界を守ったまま水に還っていった。
誰も知ることのなかった彼女の内に秘めた情熱と絶望に、ダンスを通して初めて触れる、見えてくる。
踊れば踊るほど私はどんどんなくなって、周りの世界も消えていって、何かが見えてくる。
そんな思いで取り組んでいます。
佐東利穂子
アップデイトダンス No.90「オフィーリア」
日程:1月7日(金)ー16日(日)
劇場:カラス アパラタス B2ホール
「オフィーリア」フォーム予約
「オフィーリア」
開幕まであと2日!
今年最初の公演「オフィーリア」はあと2日で開幕です。
創作中のアパラタスより、勅使川原三郎の創作メモをお届けします。
ダンス作品「オフィーリア」について
屈折したハムレットという人物と物語が根底にあることは否定はしないが、オフィーリアを「ハムレット」という物語の引力から切り離して独立した孤独な一人の宇宙を表出させることを目指した。
死から生を見る目こそ、この作品が持つ特徴である。オフィーリア無しのハムレットは存在しないだろう。愛と死という古典的テーマを身が沈みゆく川水の中から、水面を通して仰ぎ見る空の彼方に届かぬ手先が、触れるハムレットの体温はすでに死体のものであるのか。
オフィーリアは色とりどりの色彩に包まれながら、死と生の間に全身を延ばされる。オフィーリア、無時間の死が踊る生。
勅使川原三郎
アップデイトダンス No.90「オフィーリア」
日程:1月7日(金)ー16日(日)
劇場:カラス アパラタス B2ホール
「オフィーリア」フォーム予約