2019年3月23日

〈ロンドン報告〉
 
 
 
今日は3月23日です。私たちは今ロンドンに滞在しています。
 
 
 
アパラタスで上演した「平均律」の公演を終えて数日後には
 
ここに移動していました。その前のアップデートダンスシリーズ
 
の#60として上演した「白痴」をロンドンで公演するためです。
 
公演はすでに始まっていて、昨日の3日目の公演もブラボーの声
 
が響く素晴らしい雰囲気の中で終えることができました。
 
 
 
これはアパラタスでの多くの公演経験の賜物だと自覚しています。
 
そして感じたことがあります。アパラタスに普段からご来場いた
 
だいた皆様ともに、この「白痴」は作品として成長できたお礼を
 
言わなければならないと。本当に皆様と共に作品は伸び伸びと成
 
長しました。ここロンドンで改めて、荻窪のアパラタスの役割を
 
実感しています。ご来場とご支援ありがとうございました。
 
 
 
薄い一枚一枚のページのような一日の積み重ねがいつの間にか分
 
厚くなり深い物語が表れるように、アパラタスのステージ上の小
 
さな積み重ねによって初めて私たちの表現の形が見えてきます。
 
ここの舞台ではアパラタスのように公演直後のマイクを持った話
 
はないのですが、いつもその時と同じような気持ちでロンドンの
 
観客の前に立ってお辞儀をしています。劇場関係の方が、普段ロ
 
ンドンではこんなに長く拍手はつづかないのだと話していました。
 
そんな熱心な拍手、そして勢いのある掛け声を身体で受け取って
 
いると荻窪がよみがえります。公演後に様々な人々から声をかけ
 
られて立ち話をしていると荻窪を思い出します。
 
 
 
今日を含めてあと7公演がありますが、ますます良い公演になる
 
ように一日一日を大切にし、作品を大事に育てて、作品と一緒に
 
成長していきたいと思います。
 
繰り返しになりますが、
 
日頃からのご来場とご支援本当にありがとうございます。
 
 
 
                       勅使川原三郎
 
                        佐東利穂子
 
 
 
   次回の報告は、公演している雰囲気のある
 
      風変わりな劇場の内部を写真で紹介します。
 
                     [メールマガジンNo.1295より]

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