Works / 活動紹介

SHE -彼女-

http://st-karas.com/wp-content/uploads/2009/11/img_index_she1.jpg
ディレクション:勅使川原三郎

出演:佐東利穂子

上演時間:60分

初演:2009年11月20日 川崎市アートセンター アルテリオ小劇場

主催:KARAS
共催:川崎市アートセンター

公演記録:
2011年 兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
     
2011年 グルノーブル(仏)
     
2011年 山口情報芸術センター(YCAM)
     2014年 パリ(仏)
「それが反復不可能な人生であるとしたら、彼女は死を繰り返すことができない不幸
を負うのか、異常な急斜面の勾配を登るのか降りるのか。
登る苦労いや登れる幸運?
降りる快楽いや降下する恐怖?
どちらでもありませんと彼女は言う。
落下する浮力と
空気と共に踊るのみです、と。

彼女のただならぬ身体表現は全く彼女そのものとしか言いようがない!」

ー勅使川原三郎
この作品に寄せて
コメント
by 勅使川原三郎
「SHE」
佐東利穂子のダンス
彼女の剥き出しの神経が振動しダンスする
かよわさ(フラジリティ)こそが彼女の最も強烈な力
全身が神経剥き出しの彼女が世界の表面を剥がしあらわにする
身体から突出した極薄の刃が無数の舌を切る
激突する空気との衝撃が無数の目玉をつぶす
彼女に触れられる空気又は凹んだ凸っぱり
彼女に震わせられる世界又は落下中の色彩
感じるよりも圧倒的速度で再生する神経系又は音楽
不意に出くわすナメクジに恐怖する彼女の正体又はフカヅメ
最小限が生み出すすき間又は不完全の完結
終わりなき制御又は無為の混乱的了解や快楽
躊躇する身体が見つけた連なり又は呼吸するかぼそき身体
どこまでつづくこの生命線
行き着くところが無い生命線
終わっても終わらない
はじまりが新たなはじまりを生む
切羽詰まった背筋に逆流がはじまる
全神経が疾走する
佐東利穂子のダンス
ギャラリー
レビュー(抜粋)
ダンスマガジン 2010年 2月号 石井達朗
あの細っそりした体は繊細で壊れそうだが、実は飛び抜けて柔軟かつ強靭なのだ。(中略)シュールで夢想的な世界にひたっていると、それを打ち消すようなエンディング。再び、ノイズ音のビートのなかで、佐東が柔らかく、しかも随所に鋭さを見せながら動き続ける。舞踊のソロ公演は多いが、音と光と身体がこのように引っ張り合うような美しさを持続するものはそうないはずだ。
共同通信配信 2009/12月 古川日出男
もっとも感銘を受けたのは、圧倒的な激しさで踊る佐東の姿が、私の視界から消えてしまった瞬間が何度かあったことだった。あまりに音楽や照明とその動きが親和力を持ちすぎていて、「そこに佐東がいるのに、見えない」としか思えないときが訪れたのだ。(中略)そうした瞬間に、私も少しだけ「本当のこと」の一端に触れられた気がした。その理解は、目にした次の瞬間には失われている種類のものだ。しかし、それでも、幕切れまで。しびれるような感覚に襲われつづけて、私も自分の肉体がここにあるというシンプルな事実を自覚した。