Works / 活動紹介

サブロ・フラグメンツ

http://st-karas.com/wp-content/uploads/2011/04/img_index_saburofragments.jpg
振付/美術/照明/衣装:勅使川原三郎
出演:勅使川原三郎、佐東利穂子、鰐川枝里、加見理一、高木花文、山本奈々
上演時間:105分
初演:2011年4月30日 川崎アートセンター アルテリオ小劇場
主催:川崎アートセンター/川崎しんゆり芸術祭2011実行委員会
企画・製作:NPO法人アートネットワーク・ジャパン / KARAS
後援:「しんゆり・芸術のまちづくり」フォーラム
ぼくたちは空飛ぶ鳥たちのように天空に属していないし、
しっかりと根を生やして地面に属しているわけでもない
空と地面の間でフラフラと揺れ動きつづけている
ぼくたちは完全に停止することができない身体だ
ぼくたちは無数の細胞の集合体だ
何をしよう?これ?あれ?どれどれ?
ああ、思いも考えも全然まとまらない!でも!
複雑に入り組んでできているから面白いことができるんだ
まとまりがつかないから面白いんだ
フラグメンツというのは、破片の集まりのこと
「まとまらないわけもわからない」ことをやってやろうじゃないかって気がついた
サブロ・フラグメンツ!
ああ、思いも考えも全然まとまらない!だから!
サブロ・フラグメンツ!

勅使川原三郎

ギャラリー
レビュー(抜粋)
読売新聞 2011/5/10 村井久美子
人間が宇宙を構成する原子から成るという宇宙との一体感や、その原子は死によって肉体が崩壊しても宇宙に存在し続けるという永遠性を語るように思われる、近年の勅使川原の創作が、今回、多くの人々の悲しみを含んだことにより、日本の現実とぴったり共振する強烈な語りの力を持った。(中略)
これらの踊りは今痛いほどにリアルで、宇宙的レベルの永遠性という真実に向き合えなくなるほどに切迫感がある。(中略)
身体表現の大きな力を、改めて実感した公演だった。
朝日新聞 2011/6/2 石井達朗
バッハの「無伴奏バイオリンのためのソナタとパルティータ」がくっきりとした輪郭を描くなか、ダンサーたちが舞台を左右に走りぬける。どんな思考も解釈も追いつかぬ速度感。時にバッハ特有の密な構築感から遁走し、時にその張りつめた空気に拮抗するかのように。(中略)
佐東含め、勅使川原が自らのカンパニー「KARAS」で育ててきた若手の5人は、学んだことを開示するという段階を通り越して、動きが体の核から湧き出ている。彼らの大きな成長を物語る。(中略)
言葉をはるかに超え、人々が共有できる世界が本当にあるのか—。
そんな難題に、勅使川原というひとりの舞踊家が正面から向かい合い、繊細な手つきでひとつの答えを手繰り寄せた。そのラストシーンには、覚悟と真情がにじみ出ていた。
ダンスマガジン 2011年8月号 岡見さえ
幾何学のように正確で迷いがない鋭い動きに、立つ、手を伸ばすなど力強いシンプルな身体造形が挿みこまれ、彼の硬質で冷たい印象の踊りから常ならぬ熱が漂ってくる。激しくも優しい舞踊は、私たちが胸の奥に秘めた悲しみを呼び覚まし、共鳴し、ほぐしていくようだ。細やかな身体の動き、繊細な明暗の戯れから立ち上がる思いは、多様なダンスで広げられた観客の感覚域に響き、深く強く沁み入る。(中略)
休憩なしの二時間余りにわたり、卓越した身体と純粋な精神を持つ踊り手たちが紡いだ美しい叙事詩は、悲しみを浄化し、過酷な現実を超えて未来へ進む勇気を与えてくれたのだった。