2019年7月9日

再入稿アウトラインNo64カード「幻想交響曲」-01
一週間前に佐東利穂子が長いヨーロッパ滞在から帰国しました。
来たる秋イタリアで初演される新作のリハーサル、パリでの
ワークショップを一週間、つづいて4月にアパラタスで創作
初演した「泉 IZUMI」のヨーロッパ初演と大忙しのぎっしり
詰まった日程を完結してきました。「泉 I ZUM I」は初演時
から成長して大好評であったようで、観衆のパリ市民は言うに
及ばず劇場専門家からダンス批評家まで幅広い称賛を得たという
声は周囲の方々から聞こえてきました。
 
彼女がきちんと持っているダンス技術の確かさや強度を超えた、
純粋な者だけが有する彼女独特の美に直接触れたように感受
されたのだと私は確信します。言い過ぎと思わないでいただき
たいのですが、人々はある種の聖なるものと一体となる時を
実感したのだと思います。私はここで褒め称えるつもりで
書いていませんが、彼女の中の深いところに潜んでいるものを
汲み上げた作品なのだと言いたいのです。
それはまさに「泉 IZUMI」なのです。
 
さあ、ところで次は「幻想交響曲」です。
佐東利穂子と勅使川原三郎の久しぶりのデュエット!
乞うご期待! 
                     勅使川原三郎
            
 
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「幻想交響曲」
ベルリオーズ
 
若者の情熱と絶望と陶酔、繰り返される激しいリズムや
強烈な起伏が終焉に向かう。バーンシュタインが
「史上初のサイケデリックな交響曲」と言った、早逝した
天才ジミ ヘンドリクスの音楽を思う。
若さが発する毒こそ「生」に「次」を与える。
勅使川原三郎
 
[メールマガジンNo.1405より]

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