Works / 活動紹介

ドローイングダンス
月光画

構成. 振付. 演出. 美術. 照明. 衣装. 勅使川原三郎
アーティスティック コラボレーター 佐東利穂子
出演 勅使川原三郎、佐東利穂子
ドローイング 勅使川原三郎
 
舞台監督:立川好治 (ニケ ステージワークス)
照明技術:清水裕樹(ハロ)
音響・映像操作:加藤梨花
 
協力:加藤智子、宇佐美雅司
主催:有限会社カラス
企画制作:KARAS
特別提携:シアターX(カイ)
助成:文化庁文化芸術振興費補助金(舞台芸術活動活性化事業)
   独立行政法人 日本芸術文化振興会
 
上演時間:60分
初演:2023年1月 両国・シアターX
「月光画」について
描こうとしても描けない月をダンスにできないかと私は考えた
冷たい月 長い沈黙が沈み込む時刻 暗い重さが舞い降りる 
月に照らされた水面に反射する光の影
水面に差し込む影の光 水に映り込み揺れる影と光 揺れる光は影
静かな静けさが薄くなり 記憶の黒雲の裏側から地下室に突き刺す光 
足元に滴る水銀
幻想に整えられた素晴らしい夜が一瞬にして崩れ落ちる
錆びた鉄の月か 極度に冷やされた月か 風に飛ばされた皮膜の月か 
薄紫の匂い
今夜は月がいやに騒がしい 太陽が食べ残した夕陽が地平線に浮かぶ頃
たっぷり闇を含んだ満月に痩せた白鷺の影が横切る時のしわがれた叫び声
詩が詠う夜
最も暗い夜
月光が映し出す影の形をした光は消えつづける 音楽は夜空から降ってくる
残るは音楽のみ、そして沈黙が広がる
原子の集合体 あらゆる物と生き物と溶け合う 最も暗い夜が描く月光画
                           勅使川原三郎
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