Works / 活動紹介

アップデイトダンス
No.90 − No.86

No.90「オフィーリア」

日程 2022年1月7日−16日(8回公演)
出演 佐東利穂子 勅使川原三郎 
 
「オフィーリア」
シェイクスピア作「ハムレット」より恋人オフィーリアの死
絶望の水底に沈んだオフィーリアが見る紫色の空
灰色の死者ハムレットは影を刺し死を殺す
水は天を映す 死んだ水のみが永遠の愛
勅使川原三郎
 
 
 

No.89「踊るうた2」

日程 2021年12月23日−26日(4回公演)
出演 勅使川原三郎 佐東利穂子 
 
「踊るうた2」
ロック、ポップス、ジャズ、クラシック、オペラ、シャンソン
歌謡曲、民謡、フォークソング、童謡、あらゆる歌を  
踊り踊れば踊る時も踊る踊らない時も踊る!
今年最後の「 アップデート ダンス」
勅使川原三郎
 
 
 

No.88「アダージョ」

日程 2021年11月13日−22日(8回公演)
出演 勅使川原三郎 佐東利穂子 
 
『アダージョ』
マーラー、バーバー、ベートーヴェン、ブルックナー、ラフマニノフ、
バッハ、他のラルゴやアダージェットも含めた緩やかな楽曲を構成編集する。
アダージョを踊る時の私の身体は溶けて、心臓だけが宙に浮かんでどこかに消えて行くのを感じます。ゆるやかに言葉も消え、意味も存在さえも無くなる、その時、私は生死を生きていると感じます。勅使川原三郎
 
 
 
No.87「ジャズ -魂の紅葉-」

日程 2021年10月22日−31日(8回公演)
出演 勅使川原三郎 佐東利穂子 
 
『ジャズ −魂の紅葉−』
アフリカ系アメリカンから発生したジャズ。世界
中の人々の感情と身体を解放し、生きる喜びや悩
みに力を与える。美という感覚をも軽々と飛びこ
える。様々なジャズで踊る、秋の高揚、魂の紅葉。
                勅使川原三郎
 
 
 
No.86「ドビュッシー 光の秘密」

日程 2021年9月25日−10月4日(8回公演)
出演 佐東利穂子 勅使川原三郎 
 
『ドビュッシー 光の秘密』
影の裏の影の奥深い闇からとどく、秘めたる光を
帯びた力を身体に染み込ませる。光の秘密の覆い
が解かれる。聴こえないはずの音楽。ドビュッシー
は、光の秘密を音楽にしたと私は考える。
そこに気体化するダンスがある。
勅使川原三郎

ギャラリー
レビュー(抜粋)
No.88「アダージョ」
過ぎ去った夏への追憶の様に儚く
美しい一つ一つの所作が切実で 
ミラージュの様に深奥で輝いていて美しいダンスだった
ー並木誠(アートライター)
 
マーラー、バッハ等々のアダージョで踊る。勅使川原は音楽を独創的なフォルムで描く感じ。
佐東は音楽のエネルギーを体内に充満させ、それを少ないゆっくりとした途切れのない四肢の動きに放出させる。マーラーの大音量音楽を微かな動きで描き切ったのは見事!
ー村山久美子(舞踊評論家) 
 
様々な曲の緩徐楽章で構成。憂いや苦悩を引き受けつつ静かに羽ばたくようなマーラー5番4楽章の佐東利穂子、ラフマニノフのピアノ協奏曲2番2楽章の勅使川原から立ち上がる詩情(ピアノの運指みたいな指!)...。連動しつつ一人でもあるデュオも沁みる。
ー高橋彩子(舞踊・演劇ライター)  *Twitterより抜粋
 
マーラー交響曲第五番のアダージョ、ラフマニノフやラヴェルのピアノ協奏曲の二楽章など緩徐楽章の音楽にあわせ、勅使川原三郎と佐東利穂子が交替でソロを踊る。二人とも白いたっぷりとしたシャツとパンツ姿なので、ちょっとパジャマっぽい。夜の夢の中をさまよう姿にも見える。
(中略)ところで、こうして交互にソロが並ぶとき、佐東のソロの踊りはいつもぎりぎりまで伸びようとする草花のように「自分」の内なる生命力を溢れさせるような感じなのだけれど、勅使川原のソロはかならず視線の向こうに誰かいる。パートナーがいる作品の一部なの?と思うくらいに。ラヴェルの最初かな、いない誰かの手に顔の輪郭を触れられるイメージにうちふるえる姿にさすがと思った。
ー森岡実穂(中央大学教授・オペラ演出研究)
No.86「ドビュッシー」
音楽そのもののような勅使川原と佐東利穂子の動き。
移ろう自然の光さながらに繊細かつダイナミックに二人を照らす照明。
ドビュッシーに感じる謎を表現しただけあり、鬼火の如くちらついたり床面に不思議な円を描いたりと神秘的な場面も
ー高橋彩子(舞踊・演劇ライター)  *Twitterより抜粋
 
ドビュッシーのピアノ曲が持つ、音の減衰を柱とした不思議な奥行きが視覚化される。
勅使川原と佐東が泳ぎ、追い、すれ違う動きに、時に水中にいるような「重さ」を感じた。
どこか自分ではないものに流される感じに「溺れる」という言葉も頭をよぎる。光のきらめきや疾風、深い海の底で静かに蠢く水、この音楽の中にある自然の力がぐいぐい二人の身体を満たしていく。そして何度か、突然訪れる闇。思いのほか長いが、見えない海の底でも魚は泳いでいるということか。不可視の闇の奥まで含めた「奥行き」の深い作品
ー森岡実穂(中央大学教授・オペラ演出研究)
 
ドビュッシーのピアノ曲をフィーチャーした夢幻的なパフォーマンス。
溶暗と明滅を繰り返すうちに見えてくる身体は、わたしたち観客の視覚を通して深部へと染み入り、
そこから五感すべてに拡がっていく感覚がある。心の緊張と身体の弛緩を同時に味わう稀有な体験。
ー折田侑駿(文筆家)
 
象徴主義絵画を思わせる神秘的で濃密な空気の美を小劇場で描くことにいつもながら驚嘆!
二人の動きは下半身やコアの繊細な操作から、指先までの末端の柔らかく穏やかな心地よい揺れを生む。
ー村山久美子 氏(舞踊評論家) *Twitterより