Works / 活動紹介

アップデイトダンス
No.70 − No.66

No.70 「ゴドーを待ちながら」

日程 2020年4月3日−6日(4回公演)
出演 勅使川原三郎 佐東利穂子
 
『ゴドーを待ちながら』
現代演劇を方向転回させた作家サミュエル ベケットの戯曲を
勅使川原三郎の一人語りにより再構成したダンス作品
欠乏感に満ちた言葉と身体の揮発性の時間的冒険
 
 
 
No.69 「トリスタンとイゾルデ」

日程 2020年3月20日−28日(7回公演)
出演 佐東利穂子 勅使川原三郎 
 
『トリスタンとイゾルデ』
リヒャルト ワーグナー作曲のオペラ「トリスタンとイゾルデ」原作のダンス
無限循環する「愛の死」の悲劇的陶酔、人間への水平線的郷愁
加速した「生と死の時」は大海へと流れてゆく。
 
 
No.68 「オフィーリア」
シェイクスピア作「ハムレット」より恋人オフィーリアの死

日程 2020年2月3日−11日(8回公演)
出演 佐東利穂子 勅使川原三郎
 
『オフィーリア』
絶望の水底に沈んだオフィーリアが見る紫色の空
灰色の死者ハムレットは影を刺し死を殺す
水は天を移す 死んだ水のみが永遠の愛
 
 
 
No.67 「音楽の捧げもの」

日程 2020年1月10日−18日(8回公演)
出演 勅使川原三郎 佐東利穂子
 
『音楽の捧げもの』
ヨハン セバスチャン バッハが多くの宗教曲の後に作ったこの曲に対して
特殊な趣きを感じます。綿密に構成されているのですが、
勝手な言を許されるなら、作曲家自身とある神々しいものとの対話のような
感じがします。私たちはまるで初対面の相手に挨拶するように謙虚に
音楽に向き合います。新年を迎えた感謝とともに。
 
 
 
No.66 「沈黙の木霊」

日程 2019年11月2日−5日(4回公演)
出演 勅使川原三郎 佐東利穂子 
 
『沈黙の木霊』
風が止み 静止する流れ 静かがやって来る
身体から湧き上がる沈黙 沈黙の間合い
沈黙の木霊 激烈な無

ギャラリー
レビュー(抜粋)
No.68「オフィーリア」
 
佐東利穂子は、さらに踊りの域を深めたと思った。(中略)それがここ数年、ひとりの女性としての感情 を交える踊りを見せ始めている。そして今回の「オフィーリア」で は、愛を失い、精神を患う女性を描いていた。それを表情で表すので も、激しい踊りで狂ったように踊るのでもなく、さらさらとスパイラ ルを描きながら踊る。ハムレット役の勅使川原は影のように現れては 消える。オフィーリアの顔を自分の方に向けさせたその瞬間、女は恋 に落ち、葛藤の中に埋もれていく。それと同時に見つけた永遠の愛の 中で浮遊するような、そんな印象を得た。木漏れ日の中で遠くを見つ め、愛に包まれた幸運の死を受け入れているようだった。
ー川北真澄氏 ユーロ・ダンス・インプレッション(2020年2月)/株式会社エー・アイ

 
 

自分を見ない男に向けたまっすぐな愛が狂気に突き抜けていく。花嫁のものであるはずのレースをまとい踊る場面、むしろ暴走するエネルギーの化身として人としての形を失いかける瞬間に息を飲んだ。勅使川原と佐東が創造する、決して「流される」存在ではないオフィーリア。
ー森岡実穂氏(中央大学教授 オペラ演出研究)
 
 

溺死した川が照明、虫などの声で表現され、生と死の境界線を彷徨うオフィーリアの混乱した精神風景が夢幻世界の中で描かれる。
ー森 菜穂美氏(ライター)
 
 

佐東利穂子が、シェイクスピアの戯曲にはないオフィーリアの内面の奔出を踊る。これは水死体となった彼女が見る夢か。ライトを背にした勅使川原三郎のエッジーなソロも見もの。
ー高橋彩子氏(舞踊・演劇ライター)
 
 

勅使川原がハムレットを踊り、シェイクスピアの世界を豊かに膨らませた。「水」の滴る音が印象深く、白いレースの衣裳を身に包んだ佐東は妖美で生と死の気配を濃密に漂わす。馬車の音や雷鳴等が舞台に立体感と奥行きをもたらした。
ー高橋森彦氏(舞踊評論家)