ドビュッシーのピアノ曲で構成する新作のダンスです。
夢、月の光などよく聴かれる曲からあまり馴染みの
無い曲まで、ドビュッシーの音楽にひそむ謎を探る
60分の旅といえるでしょう。
ドビュッシーには独特の音と音の間合いがあるよう
ですが、それは分断した間ではなく、
重複する多層の皮膜のような
音楽と私は感じます。
ズレやヒネリによって延長される時間を
謎そのものとして受け取ります。
たとえば聴こえないはずの「音と音」とが重層して、
消えゆく音と現れる音が「一様ではないすれ違い」を
音楽化しています。
作曲家にはただならぬ神秘性を感じざるを得ません。
自然現象か、いや超自然の神秘、
つまり秘密が闇の中ではなく、
秘密の光と契約している如き音楽が沸き上がるのです。
アパラタスの地下2階の森に潜んで生息する私たちは、
秘密の冒険に出るところです。みなさんもどうぞご一緒に。
勅使川原三郎
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