2015年12月10日

 
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「ゴドーを待ちながら」は両国のシアターX(カイ)にて、本日、
夜7時30分から初日が開けます。現代演劇に大きく方向転回させた
作家サミュエル ベケットの戯曲をもとに、かなりの部分を新たに
構成した約一時間の公演です。
勅使川原の普段のしゃべり口調で語りつづけた言葉の動きと身体の
流れ、演劇かダンスかという枠を遊泳するようなパフォーマンスを
心がけました。もちろん難しい作業ではありますが、言葉や身体の
枠組みを深く浅く、近くに遠くへと現実と現実の間(はざま)の
超越に身を投げ出し、もう戻って来ない覚悟であります。
現実とはいかに遠方にあるものかと私は考えています。
(稽古ノートより)
人間は言った言わないの喧嘩に終始し、生きるか死ぬかを問題の
すり替えに使い、事の次第をぼやけさせる。来るか来ないかが
作品のテーマというより、なにがこの作品を書かせたのか、なにが
この作品を踊らせるのかを私は求めたいと思います。 

                       2015/12/10 勅使川原三郎
                          [メールマガジンNo.259より]

 

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