「電気の夢」の3日目。
一つ一つのシーンがより充実してきて、同時に繊細でいて確かな流れが新たに日々作られていっていることをダンスしながら実感する。音楽は終始繊細を極め、メシアンのオルガンからラヴェルのヴァイオリンとチェロ、そしてドビュッシーのピアノからヴォーン ウィリアムスのオーケストラ、再びメシアンという構成。照明は音楽以上に細やかに滑らかに展開する。それらの音楽と光の明暗の空間にダンサー2人が消えつつ現れる。現れて消える存在の確かさと不明さがこの作品の核で、正に無時間的空間が作る透明の彫刻と言えそうだ。夢想の数々は言葉ではなく、呼吸と動きと溶け合う。
つまりダンスが成す「詩想」そのものである。
勅使川原三郎
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