すっかり秋の今日このごろ。アパラタスでは新作「記憶と夢」に
向けて準備は着々と進んでいる。
昔読んだレイ ブラッドベリーのSF小説集「よろこびの機械」を
ふと思い出す。現実の世界や日本の状況の混迷が、地球と惑星
という宇宙機械の止まることのない運行の上に繰り広げられる。
太陽と月と星々の間で回転する地球の地面に足とすり削りなが
ら生きる。歴史人間と瞬間人間、言葉からの解放運動と身体へ
の反動、言葉への解放、身体への郷愁、いずれも呼吸と共に。
光の伸び縮み、音の伸び縮み、空間の伸び縮み、呼吸の伸縮が
書く重力の詩。
今年初めての秋、「記憶と夢」が吹いてくる新たな秋。
