創作メモ
「ガドルフの百合」 について

ガドルフは普通の旅人ではなく、放浪する男。
少年や若者と固定観念をふりはらい、読み考えてみれば、
彼は大人であり終わりのない、終わりが見えない旅する男である。
人生の旅路に遭遇する嵐であり百合の花であり、
試練であり恋である。
解決が見えないただのがんばりである。挫けるな、
負けるなと心に叫びつづける歩みそのものである。
叫びはリズム、雷鳴は警告、稲光りは驚きであり超絶的な運命の出会いである。
百合は白く、雷の稲妻と闘いついには勝つ、
力は美しい姿を立たせて暗闇から星を輝かせる。
放浪する男は自我の反映として百合に惹かれ、その気持ちを恋というが、
彼の胸の中に育てた愛の嵐に出会った白い輝きとの再会でもある。
挫ける我が身の弱い心が見つけた勇気の姿である。
嵐が去り男は果てしない目的が不明な地に向かって歩を進める。

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