Works / 活動紹介

月の木/光の水滴

大分県国東半島の大自然の中に、勅使川原はガラスでできたインスタレーション作品を
制作しました。国東半島芸術祭2014のプロジェクトの一環で、作品は並石ダムの湖の
ほとりに恒久設置されています。また同芸術祭では、このインスタレーションをとり込
んだ野外パフォーマンス「何処から誰が」も上演しました。
作品によせて
夜、増々暗くなる山影森影物音一つしないダムの水面、
ゆるやかに登った月の冷たい輝き、
水面に揺れる月、月明かり木々を撫でると同時に水面に反射した月明かりが
木々を照らす、水の光と木に触れた光、水面から反射する光、光の破片、
光の破片がそこから来た月に向かって上昇、光の反射が固まり、
水面と木々とが接近、月からの光と水面からの反射、
ふたつの方向の光がひとつになって固まった月。
水は光のかたまり、木は水のかたまり。   
                      勅使川原三郎
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