SHE-彼女

初演:2009年11月20日 川崎市アートセンター アルテリオ小劇場
主催:KARAS
共催:川崎市アートセンター
上演時間:60分
Direction:勅使川原三郎
Dance:佐東利穂子

「それが反復不可能な人生であるとしたら、彼女は死を繰り返すことができない不幸を負うのか、異常な急斜面の勾配を登るのか降りるのか。
登る苦労いや登れる幸運? 降りる快楽いや降下する恐怖?
どちらでもありませんと彼女は言う。
落下する浮力と空気と共に踊るのみです、と。
彼女のただならぬ身体表現は全く彼女そのものとしか言いようがない!」
- 勅使川原三郎

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「SHE」
佐東利穂子のダンス
彼女の剥き出しの神経が振動しダンスする
かよわさ(フラジリティ)こそが彼女の最も強烈な力

全身が神経剥き出しの彼女が世界の表面を剥がしあらわにする
身体から突出した極薄の刃が無数の舌を切る
激突する空気との衝撃が無数の目玉をつぶす

彼女に触れられる空気又は凹んだ凸っぱり
彼女に震わせられる世界又は落下中の色彩
感じるよりも圧倒的速度で再生する神経系又は音楽
不意に出くわすナメクジに恐怖する彼女の正体又はフカヅメ
最小限が生み出すすき間又は不完全の完結
終わりなき制御又は無為の混乱的了解や快楽
躊躇する身体が見つけた連なり又は呼吸するかぼそき身体

どこまでつづくこの生命線
行き着くところが無い生命線
終わっても終わらない
はじまりが新たなはじまりを生む
切羽詰まった背筋に逆流がはじまる
全神経が疾走する
佐東利穂子のダンス